筆者はポートフォリオの割合を株式90%、債券10%と決めて投資をしています。
債券への投資は、米国債券ETFであるAGGを利用しています。以下、AGGに投資する3つの理由をご紹介します。
AGGとは、約7,000もの米国債券に投資するETFで、その大半が投資適格債券で占められている債券ETFです。世界最大の運用会社の一つであるブラックロックが運用しています。
①精神面:暴落時の精神安定剤
1つ目の理由は、市場暴落時の精神安定剤の役割を果たすためです。
AGGのチャートは以下の通り。リーマンショックやコロナショックのような暴落時でも非常に底堅い動きをします。
バートン・マルキール氏、チャールズ・エリス氏は共著の「投資の大原則」で、個人投資家が適切な資産配分を考える際には以下のポイントが重要だと述べています。
すなわち、自分の「年齢・資産・性格」に見合った投資を心がけること。自分自身を知り、そしてその自分の性格と、ライフステージに合った投資を選ぶこと。
自分自身を知る、という言葉に含蓄があると思います。
筆者は心配性な性格なので、暴落時の狼狽売りという最もやってはいけないことを防ぐために、ポートフォリオに10%の債券を組み込んでいます。
超長期的に見れば株式100%のポートフォリオの方がリターンは高いことが証明されているわけですが、暴落の影響をマイルドにする目的で債券を保有しています。
②戦略面:リバランス
2つ目の理由は、リバランスという戦略を使いたいからです。
当然のことですが、株式にせよ債券にせよ、安く買って高く売ればリターンは高まります。これを疑似的に実践できるのがリバランスです。
例えばですが、筆者の場合は90%株式、10%債券のポートフォリオと決めています。仮に暴落が起こり、ポートフォリオの時価が75%株式、25%債券となったとします。この場合、90%株式、10%債券の割合に戻すために、15%分だけ債券を売って株式を買います。
リバランスとは、自身が決めたポートフォリオの割合に戻すために、定期的に配分調整のための売買を行うこと
この手法のメリットは半強制的に高く売って安く買うことを実践できる点です。
先の例では安くなった株式を買うために、暴落の影響をそこまで受けていない債券を売っています。債券を高く売って、株式を安く買っているのです。
逆に株式が非常に好調なケースでは、高くなった株式を売り、債券を安く買うことになります。
このように、どちらのケースでも高く売って安く買うことができます(これは相対的に高く売って安く買えるということであり、絶対的に買値よりも高く売れるというわけではないことに注意は必要です。先に示したAGGのチャートでも、暴落時であっても底堅い動きをするというだけで、下落はしています)。
当然ですが、100%株式のポートフォリオではリバランス戦略は取れません。
③毎月配当
3つ目の理由は、AGGは毎月配当金がもらえるからです。
毎月配当であっても、四半期配当であっても(一般的な米国株は四半期配当)、大事なのは年間の利回りです。ですので、この3つ目の理由は枝葉的なことに過ぎません。
しかし、実際に毎月配当金が入ってくる感想としては、例え少額でも、毎月入金されているのを見ると少しずつ目標に近づいていることを感じることが出来てモチベーションが上がります。
モチベーションは物事を継続するためには大切です。長く株式市場に居座り続けて長期投資の恩恵を受けるために、このような工夫も一つの手かもしれません。
まとめ
以上、筆者における債券に投資する理由3つを解説させて頂きました。
自分だけの目標を達成するために、自分だけの手法で行うのが投資だと考えています。その意味で投資手法は人の数だけ答えがあります。大切なのは自分自身を知り、自分と深く対話することだと思います。
何か一つでも参考になれば幸いです。
good luck!
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