【深堀り】株主優待投資についての考察

投資

本ブログの投資方針について

筆者の投資方針は「支出の最適化を通じて入金力を高め、高配当株(高配当ETF、高配当個別銘柄、連続増配個別銘柄、リートなど)を毎月買付していく。配当金は再投資して雪だるま式に金融資産額を増やす。これをもって経済的自由を達成してセミリタイアする。」です。

そもそもなぜ株主優待投資をするのか

日本株の場合、株主優待がもらえる銘柄がありますが、そもそもなぜ株主優待投資をするのかを考えてみたいと思います。理由は大きく分けると下記の4つになると考えています。

①総合利回り(配当利回り+優待利回り)が高いから

大体の方はこれに該当するのではないでしょうか。配当金も出ていて、かつ、優待ももらえる銘柄であれば投資額に対する総合利回りが高い傾向があるからです。

例えば筆者の保有しているオリックス(8591)で総合利回りを計算してみると、11月25日の終値1,624円に対して、年間予想配当76円+優待30円(優待は1株あたりの価値に換算。関連記事)=106円で6.5%(106÷1624)です。

ちなみに、優待の神様こと桐谷氏は総合利回り4%以上を投資の目安にしていると仰っています。

②優待品で生活コストカットが出来るから

食事券や割引券、クオカードにカタログギフト、様々な優待品が送られてくるのは嬉しいものですよね。これらの優待品で生活コストの一部を賄うことも優待投資の一つの目的かと思います。ただし下記の通り注意点も。

③単純にその優待品が欲しいから

どちらかと言えばレアケースだと思いますが、株主優待でしか手に入らない限定品や、株主限定の工場見学ツアー参加などがこれに該当します。

④その企業の製品が好きで、企業の応援がしたいから

ある意味、投資の本質的なものかもしれません。

ちなみに、2020年11月現在で筆者が実際に保有している優待銘柄を紹介すると以下の通りです。

(金額、枚数は年間換算)

(9861)吉野家ホールディングス:食事券6,000円分

(3543)コメダホールディングス:食事ポイント付与2,500円分 ※1

(4745)東京個別指導学院:図書カード1,500円分 ※2

(9041)近鉄グループホールディングス:片道乗車無料券8枚

(9433)KDDI:優待カタログギフト3,000円相当(5年以上保有で5,000円相当)

(8591)オリックス:優待カタログギフト3,000円相当(3年以上保有で4,000円相当)

(9831)ヤマダホールディングス:自社商品券3,000円相当(2年以上保有で5,500円相当)

(8897)タカラレーベン:お米券440円分

(2914)日本たばこ産業:自社商品2,500円相当(1年以上保有の場合のみ)

  • ※1 議決権を行使することで追加で付与される500円分を含む
  • ※2 実際には食品やタオルなど複数の選択肢から選ぶタイプの優待品ですが、ここでは筆者が常に選択している図書カード1,500円分としています

本当の意味で生活コストカットになっているか

上記の①総合利回りが高いから、②優待品で生活コストカットが出来るから、という点については注意も必要です。

先日、株主優待投資を選好しているある方の記事で「株主優待投資を長年行った結果、外食は充実したが、お金はあまり増えなかった」という部分が記憶に残りました。

これは、筆者の保有している銘柄でいうところの吉野家ホールディングスが該当します。株主優待券として食事券がもらえますが、そのまま食事券として利用すると、当然ですがお金は増えません。

ここがポイントだと思っているのですが、その優待券が無くてもどうせ買うもの、でなければ真の意味で生活コストカットにはならないということです。この基準は人によって異なります。筆者の場合は、長年吉野家に通っているので生活コストカットになりますが、普段吉野家に滅多に行かない方なら生活コストカットになるとは言えないでしょう。

①総合利回りが高いから、②優待品で生活コストカットが出来るから、という点を重視するということは、すなわち金銭面を重視することに他なりません。お金を増やしたい、というのが投資の目的であるならば、配当金をより重視すべきでしょう。

投資目的がお金を増やすことならば配当金をより重視すべき

また、意外な落とし穴になる得る点として、優待品を管理する手間が挙げられます。クオカードは例外ですが、優待券には使用期限があります。多くの優待銘柄に手を広げすぎてしまうと、使用期限に追われたり、優待券の保存場所の管理が大変だったり、という事態になりかねません。

優待銘柄を増やしすぎると優待品の管理の手間がかかる

もちろん優待投資家を批判しているわけではありませんし、筆者自身、優待の魅力は実感しています。ただ、自己が管理できる範囲内で、楽しく使いたいものですね。

また、優待券はヤフオクや金券ショップで換金するという手段もあります。ただその場合も、その優待券がいくらぐらいの相場で売買されているのかを事前に調べてから投資することが重要です。また、ヤフオクなら出品する手間と販売手数料、金券ショップならそこに出向く手間も必要です。

まとめ

以上の通り紹介してきましたが、高配当株を選好する筆者の株主優待投資に対する立ち位置としては以下の通りです。

「普段からよく利用する店や、お米などの生活必需品がもらえるもの、又はヤフオクなどにおける売却相場が一定以上のもの等、真の意味で資産拡大に寄与する優待銘柄に投資する。魅力的な優待品は多いが、管理の手間も考えて手を広げすぎないようにする」

一つでも参考になれば幸いです。

good luck!

コメント